労働保険とは
労働保険とは、国が行う公的保険のうち、雇用保険と労災保険のことをいいます。
雇用保険は、労働者が失業した場合および労働者の雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に、必要な給付を行います。
これらを失業等給付といい、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付および雇用継続給付に分類されます。
さらに、失業の予防、雇用状態の是正、雇用機会の増大その他雇用の安定を図るために雇用安定事業、職業生活の全期間を通じて能力を開発し、および向上させることを促進するために能力開発事業が行われます。
労災保険(正式名称は、労働者災害補償保険)は、業務上の事由または通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行います。
さらに、被災労働者およびその遺族の福祉の増進を図るために社会復帰促進等事業が行われます。
労働基準法には業務上の災害について、使用者が補償することを定めていますが、労災保険による災害補償が行われた部分について、労働基準法に定められた補償の責任を免れることとされています。
労災保険は事業主の災害補償義務を担保する保険であるともいえます。